大会注意事項
昔、平左衛門さんという方がおりました。
この平左衛門さんは、ころんだってへっちゃら、夜ひとりでトイレにいくのもへっちゃらでした。
だから、日本では伝統的に、何が起きてもへのへのカッパ※1の事を「平気の平左」というようになったのです。

と、いうのはウソです。
平左衛門さんは実際にはいなかった人です。
言葉遊びで、そんなふうに平気なことを表わしているだけです。
みんなだってよくそうやって遊ぶでしょう?
「このカレーかれぇ」とか、「先生、ピザって10回言って」とか。
人というのは、そうやって言葉で遊ぶと、いつの時代も頭の中がすごく幸せな感じになるのですよ。
先生もこうやって、よくわからない文章を書いていると、なんとなく気分転換になります。
平気の平左の用法
さてこの言葉は、平気かどうかを語る場面で使うことができます。
学校で転んだ時に、「こんなの平気の平左」と言ってもいいですし、大会に臨むとき、緊張する自分に「オラ平気の平左だ」と言い聞かせてもいいでしょう。(秦野の子はよく聞くとオラって言ってません?)
この際ですから、先生はこの言葉をつかって、大会の注意事項を確認しようと思います。
「いつも口を酸っぱくして言っていますが、試合中にミスをしても、絶対表情を崩すんじゃありません。
舌を出したり、照れ笑いをしたりしてはいけません。
それは自分で自分のミスをアピールしているのですから。
観客も、なんなら審判の先生だって気づかなかったかもしれないのに。
だいたい、途中で表情を崩すなんて、観る人に夢を与えられないでしょう?
観客は、君たち選手の動きに夢を見たいんです。
何も問題はなかったという振舞で、つまり”平気の平左”で演技を続行しなさい。それが心意気というものです。
“なんでえアイツ、間違えたくせに平気の平左の顔をしてやがる”と思われたって、構うことはありません。」
だいたい、平気の平左はこんな風につかう言葉です。
以上、大会注意事項です。
てっち兄さん、国スポ加油。

関連資料
※1 森雪之丞 詞,清岡千穂 曲, 山本健司 編曲, 影山ヒロノブ 歌, CHA-LA HEAD-CHA-LA,日本コロムビア,1989

