点睛食堂焼き餃子の作り方

「包餃子(バオ ジャオズ)」
これは中国語で「餃子を作る」という意味です。

日本でも餃子は人気が非常に高く、焼き餃子パーティーなどを開く人もいますが、餃子を餡から作ることに対しては、日本人は特別な感情を抱かないかも知れません。

しかし中国東北地方では、餃子は「作る」ということ自体が、とても幸せな響きを持っています。

「今日は餃子を作りましょう」となると、「わーい!」という感覚になるのです。
そこには、食べる喜びだけでなく、みんなで、あるいは誰かのために作るという楽しみが込められています。

点睛食堂では50個分の餃子レシピを公開しますから、みんなも是非作ってみてくださいね。

材料(50個分)

  • 豚ひき肉 200 g
  • にら 2束
  • キャベツ 大きめの葉6枚ほど
  • にんにく 2片(新鮮なもの・量は好みで調整)
  • しょうが 2かけ(必ず新鮮なもの・量は好みで調整)
  • 塩 小さじ二分の一
  • こしょう 少々
  • オイスターソース 大さじ2
  • しょうゆ 大さじ2
  • 酒 大さじ2
  • ごま油 大さじ2
  • 餃子の皮(大判) 50枚
  • サラダ油 適宜

作り方

1.餡の準備

野菜類は洗い、水はよく拭き取っておく。

にら、キャベツは粗みじん切りにし、大きくて深めのボウルに共に入れる。

皮と芽をとったにんにく、皮を剝いたしょうがはみじん切りにして同じボウルに入れる。

ひき肉を、しょうがとにんにくの上に乗せる。

ひき肉の上にしっかり乗るよう、調味料を全て入れる。(野菜にもかけるが、まず肉の上に確実に乗るようにする)

菜箸を3~4本合わせて、ぐるぐる混ぜる。この時、まず一番上の肉を意識してちょこちょこと混ぜ、調味料・にんにく・しょうがと肉が混ざるようにする。

つぎに大きく、野菜とも混ぜ合わせていく。

ボウルの端や上部に寄ってくる具は、時々ヘラなどで具の中に戻し、まんべんなく混ぜる。

全体に粘っこくなり、肉が何となく糸を引くようになるまでしっかりと混ぜる。

夏はよほどクーラーの効いた部屋でなければ、このまま包み始める。
冬場は室温にしばらくおいておく。

2.包む

包んだ餃子を並べるバットや皿を用意し、軽く打ち粉をしておく。(本記事で餃子の下に敷いているのはパイリェンといって、この上に乗せれば、手作りの皮でも打ち粉無しでくっつかない。)

小皿に水を少量用意し、これを糊にして以下のように包んでいく。


まず餡を乗せたら、皮の周りに少量の水を塗る。


皮の両端をくっつける。

餃子の包みかけ。上下だけがくっついた皮。

皮の手前をくっつける。

餃子の包みかけ。手前側がくっついて、カーブしている。

皮の奥側を開いてくっつける。
最終的に左右同様にし、カーブをつけた形に成形する。

餃子の形ができた。三日月型。

互いにくっつかないように並べる。

すぐ焼くなら少々乾いても問題ない。

すぐ焼かない時は、硬くしぼった濡れ布巾をかけておく。

並んだたくさんの餃子。真っ白できれい。
パイリェンの上の餃子

3.焼く

フライパンやホットプレートで焼きます。
フライパンは円形におしゃれに、しかも温度調整も自在にでき、早く丁寧に焼けますが、50個を焼くのには時間差があり、みんなで一斉にアツアツの餃子をいただくのがなかなか難しいです。

一方大きなホットプレートは、焼き上がりに時間がかかり、慣れるまで焼き加減の調整が難しいですが、一度に大量に焼けるので、みんなで同時にアツアツをいただくことができ、何度も焼かなくていいので、作る側も楽ができます。

ここではフライパンで焼く方法を紹介します。

熱湯300 mlを用意します。


フライパンを高温で熱し、油をひく。
テフロンの場合は弱めの強火にし、油は少なめにひく。


フライパンに入る程度(15個程度の)餃子を並べる。ここでは互いに少々くっ付いていても構わない。


すぐに熱湯100 mlを餃子に回しかけ、蓋をする。
そのまま約5分焼く。

火加減によって状態はかわるので、蒸気の具合や、焼けるにおいをそばでチェックしておく。
ここで焼き過ぎたとか、まだだったなどあれば、メモしておいて次回から自分で加減する。


5分ほどして蓋を開け、水分がなくなっていたら鍋肌から油を足し、ここからもうしばらく焼く。

フライパンの底の餃子の羽が濃い焦げ色になって、ぱりぱりとして反ってくれば大体良いが、慣れないうちはへらで餃子の底をちょっと覗いてみて確かめる。
おいしそうな飴色になっていれば焼き上がり。


ひっくり返して皿に盛る。

へらで返せなければ、長いゴム手袋などをはめて、皿をフライパンに乗せて、一挙にひっくり返すなどする。

ここは力とタイミングが必要で火傷が危ないので、子ども達は大人の人にやってもらうこと。


味がしっかりついているので、タレは要らないが、好みでラー油や中国黒酢を用意する。

皿の上の焼き餃子。飴色でおいしそう。
上手に焼けた

ホットプレートで50個いっぺんに焼く場合は、温度は250度などの高温にし、熱湯は300 mlを回しかけます。

ホットプレートがそんなに大きくない場合には、餃子15個に対して熱湯100 ml程度をかけます。
このあたりは道具が異なるので、何度か作りながら加減を繰り返し、丁度良い量を見つけて下さい。

蓋をし、5分ほどで水分が飛べば良いですが、まだの様なら更に蓋をして焼きます。

水分がある程度なくなったら蓋をとり、好みの焼き色が底面につくまで焼きます。(ここであんまり時間がかかるようなら、皮が硬くなり過ぎないように再び蓋をしたりして加減する。)

ホットプレートの場合、焼きムラが出やすいので、うっかり一部が焦げないように気をつけます。

餃子の作り方・まとめ

中国では、普段も餃子を食べましたが、春節の時にはみんなで小さな椅子にしゃがむように座り、大量に餃子を包みました。

手作りの皮で皆で包むから、皮が厚くなってしまう人がいたり、逆に薄い皮で上手に多くの具を包める人がいたりします。

東北の餃子は全部煮餃子なので、皮が破けるのはご法度。

「アイヨ!、おまえの餃子口がちゃんと閉じてないぞ。それじゃ餡が出て来るぞ」などと言いながら、わいわい楽しく作業したものです。

それは団らんの証。
団らんは何も家族でなくてもいいのです。
国が異なっても構わないのです。

中国の人にとっても日本の人にとっても、餃子は特別なごちそう。

ひとりで作って誰かにふるまってもよし、あるいは家族やお友達と一緒に作ってもよし、
みんなもぜひ餃子作りにチャレンジしてみて下さいね。


※アイヨ!…哎哟!中国語で「ああ!」「おっと!」「うわっ!」などの感嘆詞。

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