功夫扇でカンフー体操 1

カンフー体操海賊シリーズ、功夫水墨扇バージョンです。こちらは、公式カンフー体操の動きを少しアレンジしたものですから、学習も簡単です。
まずシャオメイによる演技をご覧ください。

動作説明

カンフー体操1を基本として、お好きな功夫扇を持ち、やりやすいようにやっていただければ良いのですが、上の動画でのやり方を説明いたします。

動画中のモデルは功夫扇の中でも、シルクの布が特に長い水墨扇をもっていますので、動作もその布が生きるように作られています。

カッコ内の数字は号令です。海賊シリーズとして他の器械と合わせる時や、公式カンフー体操との合同演武時などに参考にしてください。

前半

  1. (1)水墨扇は閉じて右手に持ち、気を付けの姿勢で立ったところから、抱拳をする。
  2. (2)馬歩になりながら両手を左右に開く。手の開き方はカンフー体操と同様に上から振りおろす。
  3. (3)左弓歩になり、扇を前に刺す。左拳は腰におさめ抱拳とする。
  4. (4)右弾腿、左衝拳をしながら、右手は扇を強く後ろに振り戻し、布をいなし、さばく。
  5. (5)左弓歩に戻る。扇は横から前に強く振り、開く。左掌は右手首にそえる。
  6. (6)馬歩になりながら、扇を持った右手は柔らかく内旋して頭の後方から回し、そのまま左胸前におさめる。左手は抱拳で腰におさめる。
  7. (7,8)歩型は馬歩のまま。右手は、一瞬柔らかくタメをつくった後、右ななめ後ろに強く振りあげ、布を振りはらう。左推掌を強く前に出す。
  8. (1)左足をそろえて立つ。同時に扇は前から左、頭のうしろをまわす流れで閉じ、そのまま左胸におさめる。左手は抱拳で腰におさめる。(号令ではここが1に戻る。以下2,3,4…と続く)

後半

  1. (2)馬歩になりながら両手を左右にひらく。ここはカンフー体操と異なり、右手は上からではなく前から、水平に右にひらく。左手は、衝拳をする。
  2. (3)右弓歩、左衝拳をする。右手は強く後ろに引き、布を振りさばく。
  3. (4)左弾腿をする。右手はカンフー体操と同様に前に出し、扇で刺す形となる。左手は抱拳となる。
  4. (5)弓歩に戻る。右手は下から後ろ、上と大きく円を描き、再び前に振りおろす。左手は下から、その右うでにそえる。
  5. (6)馬歩になりながら、扇は右から前へ水平に打ち、絞剣のようにやわらかく小円を描いて布をおどらせる。(決まりはないので、布を床につけないようにしながら、号令に合わせてうまくいなせばよい。)左手は抱拳となる.
    ※この5(6)と次の 6(6)は一続きの動作として行います。
  6. (6)右手は一瞬柔らかくタメをつくった後、強く右斜め後方に振り上げる。左推掌をする。
  7. (7,8)馬歩のまま、右手を強く前へ振りおろす、左手は下から右腕を支える。
  8. (1)右足をそろえて立つ。右手は体の左へ一度扇を振りさばいてから、腰におさめる。左手も同様に腰におさめ、抱拳とする。
  9. 気を付けにもどる。

功夫水墨扇のポイント

何ももたない通常のカンフー体操と異なり、柔らかいリズムを挟むと味わいが深まります。


扇を振った後に、柔らかく長い布が空気をふくんで、ワンテンポおくれた状態でついてきますので、その動きを少し待ってから次の動作に移ると良いでしょう。そのようにすると優雅さが表現できます。

また、扇を開いたときや、自分の前方に布を振り出すときは、自分の姿をかくすイメージをもってみて下さい。

そのすぐあとには、動作を加速し、鋭く直線で動いて、しっかり前を見据えればかっこよさも出せます。
目線をわずかに下げたり、あるいは逆に正面を注視したりすることは、演技に行き過ぎない物語性を持たせます。
表情も、鋭さと柔らかさに変化をつけてもよいでしょう。

まさに水墨画のような、余韻をのこす全体に優しい印象のある器械です。ですので、いくつかのポイントでは打って変わって、硬質な表現もはさめれば、演武として効果的です。

たとえば、正面に推掌をしたり、扇を斜め後方にふりあげるところ、併歩で立つところ、転頭で正面から顔を外すところなどです。そのようなところでは、余韻を残さず、布は強くさばきながら、きぜんと動作をきりかえる意識でおこないます。

海賊版カンフー体操の中では、唯一船員ではなく海の妖精として作成した自選套路です。荒波をイメージしていましたが、シャオメイが演技しますと、天女が舞っているような素敵な感じになりました。

ジャージを着てこのように素敵にできるのでしたら、何か衣装を合わせれば特別の演技ができそうです。

水墨扇の入手方法ですが、通常の武術用品としてはなかなか売っていません。

横浜中華街にありますが、好みの色と長さのものを探すには、懇意の武術用品店に相談されるのが良いでしょう。本当に流れる水か風か、墨のような美しい扇を中国からとりよせてもらえることがあります。
また、ベリーダンサーも使いますから、色味が派手になりがちではありますが、ダンス用品をあたってみても在庫が見つかるかもしれません。

決まりはありませんから、皆さんも扇をもって自由にお試しになり、衣装も楽しく工夫をして、ぜひ演武会などにご活用ください。

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この記事の套路を詳しく学びたい方は、カンフー体操 1(海賊版) 水墨扇の図解に分解写真があります。また、動画の方も参考になさってください。

功夫扇でカンフー体操2」もおすすめです。

刀、剣その他の器械で行うカンフー体操「海賊シリーズ」もご覧ください。

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