長拳技能検定4級の全体像と試験の流れ|受験前に知っておきたいポイント

長拳技能検定4級からは新たに「入門長拳」が加わり、それまで「体操」となっていた套路試験が、いよいよ本格的になり始めます。
「体力的に大丈夫かな…」「難しいこと言われないかな…」と不安になる方も多いですが、流れを理解しポイントを押さえれば、年齢に関係なく合格は十分可能です。
ここでは、初めて受験する方にもわかりやすく、試験の流れと全体像を解説します。
4級試験で行うこと

・基本功:転頭、五つの歩型(弓・馬・仆・虚・歇)
・套路:入門長拳
抱拳礼 ― 試験の始まり
試験は必ず抱拳礼から始まります。
4級では抱拳礼の動作自体は判定対象ではありませんが、作法にそって落ち着いて行うことが大切です。
入場時も退場時も、姿勢や手の形、目線、おろす順番をしっかりこなしましょう。
基本功 ― これまでの積み重ねを見せる

抱拳礼の後、指定位置に並びます。
号令に合わせて転頭動作を行い、続けて五つの歩型を右・左(馬歩は一回)で見せます。手は腰におくことが多いでしょう。
歩型は、弓步・虚步・歇步は前脚、仆歩は伸ばした脚で左右を判断します。名称は中国語で覚えていなければなりません。
この際の手型は抱拳や十字掌など自由です。
動作の静止と安定が求められますが、細かな足の出し方(たとえば歇歩を、足をひいて作るのか、足を出して作るのか、など)は会場によって指示が違うことがあり、どれで行っても、そのことでに不合格はなりません。あくまで、形を見せます。
低さは各自のできる範囲で構いません。
これらを行う時は、長拳らしい、背筋を伸ばした姿勢をキープできれば好印象です。
終われば抱拳礼をして退場します。
套路(入門長拳) ― 間違えずに通すことが合格の鍵

再び抱拳礼をして入場し、入門長拳をグループまたは個人で行います。
号令の有無はその時によります。
最後まで通すこと、発声(二か所四回)を忘れないことが最重要ポイントです。
また、拍脚と弾腿が出てきますから、つま先を伸ばすとか、膝は曲げるのか伸ばすのかなど、それなりに正しく蹴り分けましょう。
終われば抱拳礼をして退場します。
ミスをしても、申告すればやり直しができます。
事前講習と会場での流れ
試験前には午前中に事前講習が行われ、動作のポイントや流れが説明されます。
本番まで時間が空く場合は、自分でもウォーミングアップをして怪我防止に努めましょう。
進行は会場や人数によって変わりますが、大きな流れは「事前講習 →休憩→ 基本功試験 → 套路試験 → 結果発表」です。
ひとつ注意したいのが、終了時間は参加者の人数などによって、予定よりかなり早まる可能性があるということです。
送り迎えが必要なお子さんが試験に参加される場合には、親御さんのお迎え時間は、遅くならないように充分注意してください。
長拳技能検定4級の全体像まとめ
カンフー体操1・2に合格し、入門長拳を覚えているなら、4級試験は誰でも十分挑戦できます。
テキストに沿って基本動作と発声を確実に行えば、合格率は非常に高い試験です。
自信を持って、これまでの練習成果を堂々と披露しましょう!
※試験の内容、採点の基準等は、この記事に関わらず、必ず最新のJWTF公式実施要綱でご確認ください。
執筆者 石川 まな (カンフーチーム 点睛会 代表)
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