それは渋滞であって、パトカーがいたから開いていたのであって、実際は右折禁止でした、の巻
傘を盗まれた三郎君がパトカーに追っかけられたので、先生まで捕まりました。
これは大当たりの予感がするから、めったに買わない宝くじを買わなければと思っていたのに、忘れてしまったのです。
あまりに忙しすぎて。

皆さんはまだすごく若いので、その感覚はほとんど無いでしょうね。
昨日までのことは規則正しく心の中に並んでいて、この先のことは美しく真っ白、とても遥かな世界なのでしょう。
先生は今朝のことを、なんだかおぼろな遠い昔のように感じています。
昨日のことは、半年くらい前のように思えます。まるでごちゃごちゃの引き出しのようです。
逆に未来のことは、ずいぶん先までぎゅっと詰まって、短いことのように思えています。
でも、先生も山に一人でいる時は、その感覚は全然ありません。
山で火を見たり木の手入れをしている時、先生の心の中の昨日は昨日、今朝は今朝です。
きっと今の世の中は、人一人に与えられている時間に対して、やらなければならない事や情報の量が多すぎるのだと思います。
それをこなせる人はこなせるのでしょうけど、先生はどうもこなしきれません。
「またか」と言いながら切符を切られた三郎君が、「寿司食いたい」とスシローに連れて行ってくれました。
するとそこでは注文画面がぐるぐる回っていて、そんなの初めて見た先生はすぐ乗り物酔いになってしまいました。

今日傘を盗まれたなら、警察につかまるのは明日でもいいような気がします。
今日警察に捕まるなら、お寿司の画面が回るのは明日にするのがいい塩梅です。
先生としては、一日の山場がどこで、どのあたりで驚いて、どのあたりで反省して、どのあたりで感動したらいいのか掴みかねます。
それで宝くじを買い忘れるということになるわけです。
そんなことを打ち込んでいたら、画面には「認知症初期症状」と検索結果が出ていました。
クリスマスの日に、実に心外なのです。


