カンフー体操 2
はじめに
カンフーに入門後、「カンフー体操 1」についで学ぶ「カンフー体操 2 」
みなさんはもう習得されましたか?
長拳普及のためにつくられたカンフー体操には「1」と「2」がありますが、どちらもとてもコンパクトに長拳の技術がまとめられています。
このうち「カンフー体操 2」は、「カンフー体操1」にくらべ、高低差、重さと軽さなど、長拳の味わいとなる対比効果を効果的に取り入れてあります。
すばらしいミニ套路なんです。
ですからほんの少しのポイントを知って、これを上手にこなせば、とても見栄えがします。
この記事では、カンフー体操2のやり方を説明しながら、どのあたりに気をつければ、演技をすてきに行うことができるかお話します。
また、カンフー体操2では、細かい部分がひとによって異なる場合がありますので、そのあたりもお話します。
JWTF公式のテキストや、多くの参考動画などとあわせてお読みいただければ、きっと検定試験、演武会、いろいろな場面で役にたつでしょう。
まずは、JWTF指導員の資格をもつ、てっち兄さんによる模範演武をごらんください。
カンフー体操 2 動作説明にかんして
動作の名まえの前にある数字は、号令になります。
号令は、どうかけてもよいのですが、カンフー体操は「技能検定試験」だけでなく、「長拳指導員試験」でも採用されています。
試験の採点基準は、テキストのとうりに動け、号令もかけられることですから、今後試験などでステップアップをお考えのかたは、号令もテキストどおりにできるほうが安心です。
カンフー体操2
予備勢
足は地面をつかみ、頭頂部はひきあげます。あごはひき、肩はおとして、全身のちからを上下に均衡させて、開始を待ちます。
眼球はわずかにひっこめる程度の力をかけましょう。
1.併歩抱拳
左右の拳はすばやく、極力うしろにひいて腰につけます(抱拳)。
頭をひだりへ瞬時にむけます(転頭)。目は、顔の向きに従って、するどく左方向を見ます。
この動作では、抱拳に振られて上体がのけぞったりしないように気をつけましょう。
また、次の馬歩の動作がぐっと下へしゃがむので、ここではしっかり姿勢をひきあげておくと良いでしょう。
2.馬歩双推掌
左足をひらき、いっきょにしゃがんで馬歩になります。両足のつまさきは、開かずに前に平行に向けます。
ここでは、ひとつまえの併歩抱拳の「高い」姿勢から「低い」姿勢への変化です。低くなるときは、つぶれた感じにならないように、背中をしっかり立てましょう。
両手は掌にして、まえに完全に伸ばします。掌心はやや内向きにして、外に向かないようにします。
肘は完全に伸ばします。
3.馬歩左格打
左掌は拳にし、肘をまげ、左方向に遮り打ちます。
この時の腕は、拳心を自分の方にむけて受けるようにテキストに指示がありますから、それに従います。
右拳は腰におさめます。
足は馬歩から変わりません。この動作は、下肢が変化しやすく、右膝が内にはいりやすいので十分気をつけます。
左へ転頭をし、目はするどく左拳の先を見ます。
あごはわずかにひきましょう。
4.左弓歩衝拳
足は弓歩になり、右拳を打ち出します(衝拳)。
左手は抱拳です。
この動作から6の右弓歩推掌までは、前進の意識を強くもちます。
5.弾腿衝拳
右足は、膝を持ち上げてから蹴り出します。つま先までピンと伸ばした弾腿です。
一枚目の写真は過程です。
てっち兄さんはやや高めに蹴ってくれましたが、だいたい腰の高さでよいでしょう。
左手は衝拳です。
この動作では、腰からじゅうぶんにひねり、手も足もそれぞれ遠方に到達するよう気を付けます。
また、右腰にかまえた右拳も、腹の前ではなく、脇腹からうしろに置きます。
するどく、力強くおこないましょう。
6.右弓歩推掌
前の弾腿から、重心を前に移動させ、右あしをまえにおろして、右弓歩となります。
右手は推掌、左手は抱拳です。
右足を下ろす距離が長いですが、まえの弾腿からの移動のときに、上体が後ろにのけ反ったり、ぎくしゃくしないようにします。
また、弓歩と推掌は同時におこなう要求ですが、ドタンッと落ちて、つんのめる様にするのは良くありません。
ですから同時とは言っても、ごくわずかですが、足腰先導でちからを手に伝えます。
この動作は、このカンフー体操2のなかで、もっとも端まで到達する動作です。
ここまで三つの動作が連続して、前進してきた最後でもあります。
加えてさらに、順弓歩(同じ側の手足が出る弓歩)なので、このようなところは腰と肩を十分に送り出し、推掌まで伸びやかに前へ出てよいでしょう。
このようにすれば、演技に力の方向性もでますし、おおきく、のびやかに見えます。4の弓歩衝拳からつないだ前進の意識が、ここで完成します。
7.提膝右格打
右膝をひきあげて前を守り、あるいは膝で打ちます。
このときの右足は、軸足までのきょりが遠くて引き上げづらいですが、途中で地面につけずに、一回であげられるようにがんばってみましょう。
もちろん、左足を寄せることもしません。
このような足運びにこだわれば、半歩寄せて足幅を調整している人よりも、あざやかさが出せますよ。
右手は拳に変えながら下げ、左胸から前へと小さめの円をえがいてまわし、最後はちいさく鋭く右へはらい打つ力をかけて顔の前で止めます。
左手は拳から掌に変え、腰からやや上、前、下へと小円をえがいて回し、左わきばらのあたりに鋭くおさえます。
前の弓歩推掌ではぐっと前に出ましたが、ここでは一挙に引いて、上へ引き上げて高く立ちます。
でも、高く立つというのは「バレリーナの様に柔らかくのびあがる」のとは少し違います。
長拳では、「そびえたつ」ように立ちます。
崖にたつ松の木のようにです。
そのためには、上へのひきあげと共に、前へのわずかの傾き、いきおいが必要です。(じつはここまで前進してきた時も、ずっと上への勢いが必要でしたが、それは追々どこかでお話しましょう)
この動作をもって、動作の向きは左方向から正面に切り替わります。
このようなところでの眼は、特にしっかりつよく見るようにします。
8.換跳歩馬歩圧肘
前の姿勢からジャンプします。
高さは必要ありません。いっしゅん両足が地面から離れればよく、空中で右へ90度向きを変えて、右足から早めに着地するようにします。
右足に次いで、左足を順番に着地させ馬歩になります。
あまり跳ばないとは言っても、これはカンフー体操では、とても大きな動作です。高さも、比較すればもっとも高くなるところです。
肩をリラックスさせて、素早く腕を上方向に放ります。
演技がのびやかに、大きくみえるでしょう。
着地は軽やかに、ほとんど音をたてずに行いましょう。この意識があれば、音をたてて、低く重く踏み込むつぎの震脚がひきたちます。
上へほうりあげた手は、右腰へひきこんで構える右の抱拳と連動させて、左拳はうえから下へ、肘で打ちおさえます。
この動作は、ひだりの拳背で打つのではなく、圧肘と言って力点は肘になります。でも、「点」で力をつかう頂肘ともまたちがいます。
「肘」というのは、うでの曲がる関節のところですが、武術動作ではその周囲も指すことがあります。
また「圧」という字は、「面」をふくむ表現です。
テキストでは、”肘を軽く曲げて”とありますから、軽くまげながら力点が肘であると言う場合、力は肘先だけでなく、ほんのすこし肘から前腕(あるいは相手との距離などよっては上腕側の一部となる場合もあり、それは臨機応変)を含めた、「面」でかけてもよいでしょう。
上体の姿勢は、やや前傾です。それにしたがい、あたまの向きもわずかに下、目線もそれにあわせ、やや下方向です。
でも視界が狭まらないように、下へむける角度はごくごくわずかに留めます。
武術で視線をおとす時は、目の力は変えないまま、耳に集中します。一瞬ですがまわりの音を聞き逃さないような感覚をもちます。
感覚でよいのです。その繰り返しが、瞬間的に感覚をみがく訓練になります。
これはかんたんです。夜中にへんな物音がしたときなど、テレビの音を消して耳をそばだてたりしますよね。
それと同じです。だれでも持ったことのある感覚です。
ここの馬歩は、重心が右足に傾きやすいです。
少しだけならいいでしょうが、それにつれて左膝が内に入りこまないように気を付けます。
1.馬歩抓肩
パッと右を見ます。
左手は右肩をしっかりとつかみます。
「抓」とあるので、左手はここでは親指をひらいてしまい、指が背側に回るほど、わしっと肩をつかんで良いでしょう。
2.震脚下栽拳
右拳はややうしろから上へと挙げ(手を挙げる高さのめやすは、こめかみを越えたあたりです)、上から下へ急激におろします。
このとき打ち下ろした栽拳は、拳背が前の指定ですが、内旋をかけてわずかに内向きでもよいでしょう。
元気に伸びやかに見せるために、また、試合や試験ではっきり見せるために、拳はこめかみよりも、もっと上まであげてもだいじょうぶです。
ただこの動作は、上へ伸ばすのが目的ではありませんから、それが大事とばかり片手でバンザイする必要はありません。
右拳が下ろされるのと同時に、右足を左足のピッタリ内側に寄せ、重くズンッと踏み鳴らします。
姿勢は半しゃがみとなります。
左手はさいごまでじぶんの肩をしっかりと強くつかんだままです。
震脚をした時、両足をスキマなく寄せれば、小さくなることができます。この動作は、カンフー体操でもっとも小さくなる動作です。
できるだけしゃがむことも、同じように小さくなるコツです。(でも、ぜんぶ座ってしまうのではありません。いちばんきついところで、とめるのです)
ここで小さくなれば、他を伸びやかに見せることができ、この後にひかえた、発声をともなう大きな動作、弓歩頂肘をさらに際だたせることができます。
3.右弓歩頂肘
左方向を顧みます。
りょうてはその方向に一瞬伸ばします。
右足を一歩みぎへ開き、弓歩になります。
ここは、体を顔に対して左方向に開いた横裆歩のようになりやすいので気を付けます。
右つま先は正面ではなく、かおの向きとおなじ右方向に向けましょう。
おへその向きも、腰をすこし回転することで右へ向け気味にします。
左手は掌にして右拳面につけ、その勢いも借りて、右ひじをつよく突き出します。
この形は抱拳礼とよく似ていますが、ひだり脇は、抱拳礼のように空けてはいけません。
ひだり脇はしめ、弓歩から上体をばらけさせないようにして、力を右ひじ先につたえます。
「ハイッ」と声を出します。
4.馬歩双推掌
両手を掌にし、腰に一瞬付けます。
馬歩になり、両掌を前に押し出します。
5.併歩抱拳
左足をよせて立ちます。
低い姿勢だった前の馬歩から、いっきょに引き上げて立つようにしましょう。
両手は拳に変化させながら、ちょくせつ腰に引き戻します。直接戻さず、やや下からひきあげる路線をとっても良いでしょう。
収勢
手をおろし、気をつけの姿勢にもどります。
カンフー体操2 いろいろな動作のちがい
ごくシンプルだったカンフー体操1に対して、カンフー体操2は、もうすこし多くの技術がくみこまれています。
公式テキストにも、説明がなかったりする部分がありますから、各先生、都道府県、選手ごとにやり方の差異が見られることがあります。
参考としてどのようなパターンがあるか挙げてみます。
1. 予備勢に見られるちがい
最初から前傾姿勢と眼法の表現をし、そこからスタートする場合と、最初は比較的まっすぐ立っている場合があります。好みだと思います。
2. 馬歩左格打に、まれに見られるちがい
左拳心が自分の顔の方に向いている場合と、拳眼が自分に向いている場合があります。
ボクシングなどと同様に考えれば、拳眼が自分に向いているのも、スピードや、衝撃にたえる意味から言って大変合理的ですが、カンフー体操2では、テキストに”拳心は自分の顔の方を向く”と指定がありますから、それに従います。
3. 提膝右格打に見られるちがい
両手を回す時、左右の手が中になったり外になったりする。あるいは、両手をそもそも接近させずに行う、などの違いが見られます。
これは経験上、JWTF公式の講習会でも右手が外だ、いや左手が外だと、指導はまちまちだったりします。
テキストにはどちらの手が中か外かの指示はないようです。
ということは、ふだん習って、慣れ親しんだやりかたでやっても、今のところ問題はないということです。そして、試験なら審査員の指導方法に、その都度合わせればよいでしょう。
それで心もとなければ、公式DVDでは、左右の手は内も外もなく、そもそも接近させていませんので、そのとおりにされるのが安心です。
筆者の選択は、左手をただちに前方に移したい、体の左回転の感覚も少しくわえたいという理由で右手が中、左手が外です。ちょうど太極拳の搬拦捶の搬と似ています。
逆の手を選択している先生にも理由があるでしょうし、交差させていない先生にもまた、それぞれ理由があるでしょう。
格打と指定されていますから、回す路線にこだわらず、ごくごく小円をたどった後、ただちに抑え、ただちに払い打つので十分だとは思います。
4. 換跳歩馬歩圧肘でみられるちがい
換跳歩馬歩圧肘、これは、何度言っても、いつのまにか子どもたちが元気いっぱい跳んで、両足同時着地になってしまう不思議な動作です。
そのほうが大会でも見栄えするから、いつかどこかで誰かのマネをしてしまうのかもしれません。当会の模範演武でもやはり同時着地になっていますね…。
換跳歩という名前がついていますから、片足ずつ着地しましょう。テキストにも、指示があります。
肘打ちに勢いをつけるために、誰より上へ高く跳んで見せるところではなく、ここは一瞬両足が地面から離れれば良く、むしろ上へは極力上がらないように、素早い踏みかえをみせるところです。
早く右足を着けて軸とし、右拳を十分にひき込み、腰にすこし回転をかけて、上からおろす左腕に連動した力を伝えます。
好みですが、このとき左足をもてあます感じがするなら、着地の直前に左足の膝から下を、一瞬みぎの脛のほうに跳ね上げるときれいにおさまります。
査拳、長拳で、よく出てくるちいさな動きです。初級長拳でも出てきますね。
5. 弓歩頂肘から馬歩双推掌にみられるちがい
弓歩から馬歩への変化は、歩幅の調整がひつようです。
歩幅を変える際、左右どちらの足を動かすかに、人ごとの違いが見られます。
これはテキストに記載がありませんし、公式の模範演武では左足をよせていますので、それで良いかと思います。
いろいろな大会でも、左足を動かしている子どもたちが多いようです。
当会は、右足を入れ込んだほうが、力がうしろへ抜けないまま前に伝わるように思い、右足を瞬間的に入れ込むように最初は指導していますが、これもいつのまにか左足を動かす子が多くなります。
どちらが正しいとは言えませんし、普及の型ですので、こどもたちが途中から変化しても、あまりきびしく要求していません。
おわりに
カンフー体操2のせつめいはここまでです。あとは余談になります。
この記事では、カンフー体操のやり方のちがいをとりあげました。
それで、この「ちがい」というものに関して、日ごろ感じていることを述べようとおもいます。
中国では、他の人が武術でなにか自分とは違うことをしていても、それをたがいに気にするような姿は、ほとんど見かけませんでした。
いまも昔も、中国の人たちは、黙って何年も何年も基本功を積みますから、経験に深さがありますし、そこからゆるぎない軸を得ていて、さまざまな武術動作に関して判断する時に、自分の中に「あそび」を大きくとれるのだと思います。
彼らは、かくじつな基礎のおかげで、技に関して変幻自在です。つまり自分もまた、どのようにでも変われるから、中国の武術家たちは、他人がちがうことに、そもそも寛容なのです。
いっぽうの日本では、事情がだいぶちがいます。
日本では、入門時に呼吸法や、最近なら「体幹」、経験者なら「放松」の質問をされることがよくあります。頭と心に、何かが入った状態で門の入り口に立ち、カンフーならば訓練のむこうにあるはずの内容を、いきなり質問される感じです。
びっくりしますが、理解できます。
こうなってしまうのは、日本では基本功になかなか時間をかけられないからだと思います。
どうしても誰かがやり方をひとつ決めて、それを唯一の正解として、アタマ先導で追いかけることになっているからです。
テキストに記載があればいいけど、書いていない事や、先生によっていうことが違う状況があると、習う側は混乱してしまう。
どのやり方が正しいんだろう、あの先生はこう言ったけど、この講師は違うことを言っている。
チャンピオンがやってることと自分の方法がちがったら、不利にならないかな。
本場の中国の先生のもとで何年も練習したのに、日本で審判の先生にまちがってると一蹴されちゃった…など。
だから質問をくりかえし、ちがうものを見つけたら、気になってしまう。
がんばっているのに、なんだか腑に落ちないなあと思うことは、たぶん少なくないでしょう。
いま筆者が思うに、それはしかたのないことかもしれません。
どれが正しい、どっちが上だと考え始めたら、きりがないのかも、です。
それより、ふわふわっと、いろいろあるんだなと思っていたほうがラクです。
この記事では、全体的にテキストにはない内容を独断で加えました。
また、よく見かけるバリエーションも紹介しました。これらは、どれがいちばんと言うこともなく、この程度のものはだいたいどれもオッケーだと筆者はかんがえます。
カンフー体操でこうなのですから、もっとふくざつな套路になれば、ちがいはもっと多くなります。
もちろん自分の生徒には、ならっているあいだは従ってもらいたいと思います。でもそれすら、いつか彼らが「門」を突破して出ていくなら、永遠に抑え込んでしまうわけにもいきません。
どんなものも、変わってしまっていい、ちがったものがあっていい、ふわふわとかんがえるのが一番です。
カンフーは、絶対唯一の「奥義」の存在を求めるのが、ロマンのひとつ。
だけど仮にそんなものがあって、そこにいつかたどり着き、天下の道がどこまでも明るくひらけて、「我知道了!我明白了!」と叫べたとして、その瞬間だけがわたしたちの求めるものでしょうか?
たった一つの正解と、たったひとつの頂点のためにカンフーの道を苦しんで歩くなんてナンセンス。
子どもたちは学校でまなんだでしょう?
”みんなちがつて、みんないい。” ※1
たった一つの「一番」にたどりつくことが、私たちカンフーをやる人の目的ではありません。
いろいろな友人と出会い、迷いながらそれぞれが歩いているこの千通りの道。
そして、パソコンやスマホをはさんでだけど、こうして今この画面でわたしとあなたが交流できていること、
ここにすばらしい意味があるのです。
執筆者 石川 まな (カンフーチーム 点睛会 代表)
参考・引用資料
〇 (社)日本武術太極拳連盟編,『普及用長拳』, (社)日本武術太極拳連盟,1998」
〇 アジア武術連盟(WFA)編纂,(社)日本武術太極拳連盟制作,『普及用長拳』DVD
※1 金子みすゞ,「私と小鳥と鈴と」